【書評】大切に生み出し、守り育てるからこそ、足枷になるのでは?
「asa nisi masa」というブログに書評を書いていただきました。
すごく重要な問題提起をしてくださっています。
この本で中心として扱う "IT" は基幹系システムであるために、ITは取り扱いに注意が必要なものであり、十分な時間をかけて作るものである。
こういうタイプのITはビジネスで非常に重要な位置付けを占めるし、先に述べたように、秀逸なプロセスを生み出す原動力だ。
このように大切に生み出し、大切に守り育てていくものであるために、ITを変化させようとする動きは緩やかになり、業務プロセスを変更する際の足枷になるおそれがあるのではないか。自社のプロセス、自社の顧客、自社の組織に最適化されたシステムであるために、企業の合併、組織の見直し、市場の変化に合わせてビジネススタイルを変化させることが難しくなるのではないか。
確かに、これは会社のITにまつわる大きなジレンマです。
業務プロセスを支えるITは組織効率やアウトプットの品質を大きく高める。しかし同時に、ITに依存することで組織力は落ち、変化しにくくなる。
この方はこのジレンマに疑問を感じて転職されたと書かれています。
同じジレンマに対して、わたしは別の道として、
・変化しにくい組織⇒変革をリードする方法を確立する
・組織力が落ちる⇒育成型コンサルティングに挑戦する
というやり方を模索してきました。
色々な道があると思います。
januaryさん、深い書評をありがとうございました!